前回こちらでかなりのよい思い出をいただいたので、再訪を。
今回はちょっと早い梅の季節を捉えて。 しかしながら、まだちょっと早いかな?というところ。
早咲きのものでいいものにも会えましたが。
公式ページは
こちら。
最初にまず供されるのが、ハーブティー。 レモングラスとミントということですが、スティクがレモングラスを。
ちょっと甘めなところと、ほのかな温かさがほっとさせます。
このちょっとした心配りが、一心地をつけ、気持ちの切り替えをさせてくれることか・・・
またカップもかわいいですね〜
約束の時間に10分ほど遅れて到着。 申し訳ございません。
すでにほかのお客さんもスタンバっており、我々待ち?
小さいお店ゆえ、一斉スタートっぽい雰囲気です。 皿の出るタイミングもみな同じで。
シャンパンはドラピエ。 ピノノアールによるもの。
カトラリーもお支払いするお値段からすると、いいものを使っていそうに見えますが、、、
その辺の審美眼はないので(笑)
始まりは卵から、、、の一言で始まるこちらのディナータイム。
卵はアローカナ。 中にはエシャロットを使っているそうで、甘さがほんのりとのり、モリーユの香りがアフターに長く香ります。
またモリーユの食感が心地よく クニクニと。 さらにはなんでしょう?このスパイシーな感じは。。
このスパイシーさと塩気。
プリッツイメージをイメージしたという黒オリーブとパルメザンが上にのっており、こちらはややパサッとした食感ながら、
これが香気を持つねっとりとしたとろりとした卵との食感の対比。
気のせいでしょうか? この小さなアミューズに仕込まれたものは、、
こちらは肉っぽいアミューズ2。
生ハムはスペインのバスク地方のもの。
9ヶ月ちょっと厚切りが旨味と塩分をしっかりと感じさせ、歯ごたえが生肉テイストなところもあって楽しい。
その下には、夏イノシシのパテ。 ちりめんキャベツで巻いてあるようです。
小イノシシのパテだそうだが、かなりの寝かせている?
どちらかという優しい味わいで旨味あっさりとしているのだが、どことなく滋味深い。
これは寝かせているためか?
ピノと合います。
こちらはキントア豚のチョリソー。 奥にはピーカンナッツとくるみのローストはスモークされています。
チョリソーはスパイシーさと強い塩気がアクセントになっています。
スモークがすべての肉を包みこみ、全体の調和はとれていながら、それぞれの肉質の違いを楽しめます。
アルコールの分解を進めるためにお水をいただきますが、こちらでは白湯を供してくれますが、白湯というのが配慮を感じさせます。
舌をリセットさせるのにも役立ちます。
ほんのりとショウガの香り。 パースニップとは白ニンジンとも訳されますが、上にはミルクの泡。
風味と甘味が広がり、上にのっているウニもなかなか上質のもの。
ほんのりとした苦味がワインの苦味を引き立て旨味とアフターになっています。
人参だけだとワインとは合わなようにも思えますが、ミルク泡とコンソメジュレがつないでくれてよい相性に。
ちょっとかぼちゃのような風味とワインが香ばしさが引き立って。
口に広がる酸味とのバランス。 すっきりなワインが意外に深みを感じさせるのは料理との相性でしょうか?
ワインは、写真ありませんが2009リュリー1級。
グラスを事前にリンスしてから供されます。 このやり方に否定的な意見もありますが、グラスでいろいろ供していただくには最初の一口でがつんとした印象を与えてくれます。
特に厨房の香りがグラスに移ってしまっている、、からそれを取り除くため、とのことですが。
ワインは洋なしを食べたような比較的リュリーしてはしっかりとした凝縮感。
樽との酸味とのバランスがいいようで、スワリングすることでピークに持ってきて出しているイメージで。
なかなかうまい。
このワインと料理はマリアージュという言葉より、長年連れ添った女房といった「寄り添う」という表現が適切なイメージ。
切り離せる・離せないというか、いて当然というニュアンス。
ローズ・ソヴァージュは野生のバラ。 ピノノアールでほんのりロゼ色。
ワインはなかなかドライで風味は軽くピノで美味ですが、こちらと次の一皿を。。
ここから前菜?
普段はテリーヌが多いらしいのですが、今回は小ぶりだということで丸ごとコンフィにしたもの、とのこと。
フォワグラは、世界一とも評価の高いランド村のジャン・ダニエル・キャスタンのもの。
調べてみると、エルブランシェのシェフもよく使われているようですね。
そちらのブログによれば、
「ガバージュに使われる餌は通常とうもろこしを、どろどろのピューレにしたもの。
その為、フォアグラを持つ鴨の砂肝は退化し、普通の餌を食べる事が出来ません。
でも、ジャン・ダニエル・キャスタン氏の育てる鴨には、
粒のままの茹でたとうもろこしを与えるため、
砂肝が退化せず、しかも、自然の草や虫なども食べて育ちます。
そう、健康的な鴨のフォアグラです。」
とのこと。
付け合せは淡路の玉ねぎのジャム、奥にはミルフィーユのパイ。 つなぎはイチゴのゼリー。
そちらは野菜から抽出したゼラチンを使ったもの、上にはゴマのパイ乗せ
粉は何? 軽くスパイシーな風味。 イチゴの酸味とパイのさっくさっくの食感、玉ねぎの甘さ。
割とあっさりとしたフォアグラだが、すべてあわせて頂くと鳥肌が立ちます。
その軽さとほのかな酸味と甘味が合わさって。 パイの軽さがフォアグラの軽さとよくあって。
サクサクと。 ゴマはまた抜群のアクセントに
最初にこの一皿を見たときには、こんなに食べ切れるのか?と心配するものの、この量のフォアグラをペロリといかせる味わい。
伺ってみると、スパイスの黒いものはロランジェエピス、黒いのがピスタチオ。
ワインは確かにドライな軽いロゼが合わせていただきましたが、これは甘口、、という感じではなく、いい相性。
小田原でフォワグラとイチゴ、、、と聞けば、想像されるところがありますが、昔~昔~実際にいただいてみると??という感じでしたが、こちらのは抜群の組み合わせ。
がつんとしたフォワグラではなく、こういうスタイルはお見事と思いました。
帰りに話をうかがってみると、小田原でのフォワグラとイチゴは意識されて、工夫されたそうです。
たとえば、パイは層を半分にして、軽さを出したり、野菜のゼラチンも軽さを演出しているのか?
スパイスの使い方と、食感、味わいの組み合わせへの工夫に驚きを隠しきれません!
分かる人のみ、、という一皿かもしれませんが。
後日、このフォワグラの厚さひとつとっても、重すぎず軽すぎないような厚さできっており、
このイチゴも火入れに細心の注意をはらって酸味をいかしているそうです。
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